今回は5月20日に発売された週刊少年ジャンプ25号に掲載された「SAKAMOTO DAYS」の166話「儀狂者」について振り返っていきます。
重要なポイントに絞って解説したり感想を述べたりしていきます。
本記事は「SAKAMOTO DAYS」の最新166話までのネタバレを含むため、未読の方はご注意ください。
また、記事に使用する画像は「SAKAMOTO DAYS」の画像を引用しています。万が一問題がありましたら、お手数おかけしますが、お問い合わせフォームより権利者様からご連絡いただけると幸いです。
(©鈴木祐斗・集英社/「SAKAMOTO DAYS」)
目次
前回までの話
9月18日から3日間開催される実在する名だたる殺し屋たちの全貌をまとめた大型企画展、「世紀の殺し屋展」
その展覧会には現殺連会長で有月憬の兄である麻樹栖が訪れようとしています。
・麻樹の暗殺を企てるスラー一派
・スラー一派を止めようとする坂本商店
・スラー一派を殺そうとするORDER
それぞれの思惑が入り乱れる世紀の殺し屋展がついに開幕しました。
これまでの流れを簡単に整理すると
①JCC編入試験後に鹿島が虎丸と真冬の体内に爆弾を仕掛ける
②加耳、坂本、シン、周の4人で世紀の殺し屋展へ向かう
③ウータンからの電話で坂本は別行動
④虎丸と真冬の発見
⑤シンVS真冬
⑥麻樹到着
⑦真冬VS大佛
⑧殺されそうだった真冬をブラコン夏生が助けて真冬の爆弾解除
⑨真冬から取り出した爆弾がスラーの手ほどきにより制止せず
シンが何とか外に放り出すが爆発により館内はパニックになる
⑩鮫島登場&シン、夏生、真冬、加耳の捕縛
⑪指名手配された虎丸を坂本がパパ活して助ける
⑫スラー一派ご来館
⑬南雲VS楽
⑭有月VS南雲
⑮シンVSハルマ
⑯神々廻&周VS熊埜御&キャロライナ・リーパー
⑰大佛光臨
⑱坂本、南雲、有月(リオン)合流
⑲篁光臨
といったようになっています。
そして前回は坂本らがいるブロックの方が描かれ、南雲と有月がぐったりしている中、ただ一人篁さんに歯向かう坂本がスリムフォルムで善戦しますが、
・タカムラスピン
・タカムラブレードアタック
・篁流銃弾刀研ぎ
などのバラエティ豊富な篁さんの秘儀により坂本もついに斬られてしまったところ、バトルジャンキー楽がヒーローのごとく現れてくれたところで前回は終了となりました。
楽の生命力
まず楽が登場してきたのを見て南雲は
「あいつ生きてたのか」
と発言しています。
とてつもない迫力で描かれた一大決戦の南雲VS楽は、楽の勝利と思いきや実際は南雲の勝利に終わり、南雲は楽をとっちめました。
南雲は楽を容赦なく殺したのか、それともすこーしだけ甘さを見せギリ殺さないようにしたのか、二つの可能性がありましたが、この発言から南雲は容赦なく楽をぶち殺そうとしたのだとわかります。
つまり南雲の武器をあんなにもめった刺しにされたにもかかわらず、鹿島の応急処置、あと一応坂本の強引な胸腔ドレーンのみで一命をとりとめ、そしてここまですっ飛んできた楽の生命力がすごいということがわかります。
ハルマ、参戦
そしてさらにハルマも登場してきました。
ハルマの方はシンと1対1で戦うことになり、ハルマがスポーツ好きということもあってか、相撲で勝負することとなりました。
そしてハルマがだいぶ優勢だったところ、シンが一時的に覚醒の兆しを見せきつい一発を食らったため、ハルマは裏でこっそりめっちゃ痛そうにしていました。
個人的にはここでハルマの出番はもうないと思っていましたが、復活してこの場に登場してきてくれたようです。
つまりハルマは、楽しく相撲をしてからインターバルを少しはさんできただけでした。
ドS篁
そして篁さんは仕方なく攻撃してあげます。
まず手始めに軽やかにジャンプしながら楽の右腕を突き刺します。
スラー一派による殺連関東支部襲撃時に楽が篁さんと対峙した際、篁さんは楽の右腕をスパッと切り落としていました。
篁さんがあまりにもきれいに切り落としたおかげで筋線維がまだ生きていたというのもあり、楽の右腕はくっついていますが実際には縫合の跡が残っています。
そんな楽の右腕ピンポイントを狙うという、ドSっぷりを篁さんは見せてくれました。
勢力図のカギは篁
そして今度はハルマが篁さんの後頭部をめがけて鉄球サーブをかましますが、前回の南雲の発言で篁さんは視力が悪く殺気に反応すると判明したため、背後からの攻撃もそんなに意味はなく、鉄球は真っ二つです。
そんなこんなで篁さんの強さを改めて実感した二人に対し、有月はマジでもう帰ろうと伝えますが、ハルマの口から
「奴を殺さずして殺連の壊滅はあり得ない」
と伝えられます。
スラー一派の目的は「殺連をつぶして世界を自然な形に戻す」、つまり
「殺連という秩序を取っ払って殺しをもっと身近なものにしたい」
ということですがそんな目的を達成するには、篁さんを消すことが避けられないです。
そして現殺連会長麻樹栖は、前の殺連会長の天羽宗一を暗殺して会長の座をぶんどったと思われますし、アルカマルにて楽や弟の有月にパワハラしていましたし、元ORDERだった南雲を簡単にクビにするなど、正直上に立つ者の器ではないと思ってしまいます。
もし仮にこれから先の展開で殺連と敵対した時、篁さんがいつまでも麻樹の犬として行動するのであればスラー一派側だけでなく坂本商店も篁さんと敵対することとなってしまいます。
つまり何が言いたいのかというと、手持ちにタカムラがいる麻樹は厄介だということです。
有月とハルマの友情
そして回想シーンに移り、ここでは有月とハルマがアルカマルで会話している場面となっています。
アルカマルとは表向きは殺連直属の児童養護施設のことで、裏では身寄りのない子を引き取って徹底的に殺しを教え込ませORDERを人工的に作る機関です。
スラー一派のメンバーの中の有月、宇田、楽、ハルマ、熊埜御、そして牛頭と天弓という人物が、このアルカマルに関わっていた形跡があり、現在は全焼してしまっていますが、当時のアルカマルは柵で囲まれていた感じでした。
リオンの人格が入る前の有月は、かなり根暗な性格で
「どんな殺しも悪に決まってる」
と発言するほど、そこまで悪人でもなかったためここでもハルマに対してネガティブさを見せています。
ハルマも有月の居場所がない発言に共感する部分があるようです。
実際ハルマもシンとの相撲対決で、シンを倒したにもかかわらず、殺スポーツマンシップに反するだのあーだのこーだの言って結局シンを見逃していました。
恐らく悪人に徹しきれない自分がいて、シンを殺さなかったのだとわかります。
そんな感じで心優しい二人を無理やり殺し屋にさせるという、アルカマルは非道なところだったのだと感じますが、そういった経験があったからこそスラー一派みんなは仲間を大切にする気持ちがあるのだとうかがえます。
篁リンチ作戦、決行
そんなこんなで有月は篁さんから逃亡するのではなく、篁リンチ作戦を実行することを決意しました。
そして有月は篁さんは殺気にのみ反応するため、「拘束」目的なら気づかれない、という仮説を立て、見事篁さんの右腕に有月の鋼鉄の鞭を巻き付けることに成功しました。
そして持ち手の部分をエレベーターに放り投げタイミングよくドアが閉まってうまく引っかかって、エレベーターが作動することで身長163センチ体重48キロと小柄な体格なのもあり篁さんはエレベーターの方へと引っ張られます。
篁さんが日本刀で鞭を切ろうとしたところ、今度は楽がすかさず武器のミートハンマーを投げて斬らせません。
こんな感じで若いの3人が老人をいたぶる構図となっていましたが、「いける」という希望はすぐさま絶望へと変わります。
異次元の篁
「テメェら俺のことボケてると思ってんだろ」
そう言い放った瞬間、3人は冷汗びっしょりでピリつきます。
とくに有月は
「篁さんは意識がはっきりしていないが、殺気にのみ異常に反応する殺人マシーン」
とボケてるだけでなくロボット扱いまでしてしまっており、大変失礼な発言をかましていました。
そうして篁さんは拘束を解くためにあえて自分の腕を切り落とします。
関東支部襲撃の際に切り落とした楽の腕がくっついたように篁さんの腕前は一級品で、断面がものすごくきれいな状態で切り落とすことができます。
そのため切り落とした腕をすぐさまくっつけることに成功しました。
実際人間の体でも指などを切断してしまった際、組織が生きている間なら再接着することが可能です。
ただ篁さんの場合はあまりに断面がきれいすぎて、何事もなかったかのように一瞬でくっつけることができたのだと思われます。
そうして拘束を振りほどいた篁さんにターゲットにされたのは、ハルマでした。
ハルマは「奴を殺さずして殺連の壊滅はあり得ない」と言っていたことは正しいと思いますが、でも少し早とちりしすぎたのではないでしょうか。
3人いるとはいえ篁さんを甘く見すぎてしまったことで、このような結果を招いてしまいました。
骸区出身の篁はサカデイ世界に転移してもチートだったので、気ままに生かしちゃあおけねぇクズどもをお掃除します。
そして篁さんのセリフ
「俺がボケてると思ってんだろ」
「ったくこの世には、生かしちゃあおけねぇクズばかり」
と骸区を読んだことある方にはわかると思いますが、骸区と同じ発言で敵をビビらせていました。
ここの篁さんの表情を見るに並みの殺し屋とは面構えが違います。
つまり篁さんは、骸区の街のお掃除が終了したので今度はサカモトデイズの世界でクズどもを成敗しに来てくれているようです。
社会のお掃除をしに来てくれてありがとう。
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