今回は12月18日に発売された週刊少年ジャンプ新年3号に掲載された「SAKAMOTO DAYS」の148話「推し活」について振り返っていきます。
重要なポイントに絞って解説したり感想を述べたりしていきます。
本記事は「SAKAMOTO DAYS」の最新148話までのネタバレを含むため、未読の方はご注意ください。
また、記事に使用する画像は「SAKAMOTO DAYS」の画像を引用しています。万が一問題がありましたら、お手数おかけしますが、お問い合わせフォームより権利者様からご連絡いただけると幸いです。
(©鈴木祐斗・集英社/「SAKAMOTO DAYS」)
目次
前回までの話
9月18日から3日間開催される実在する名だたる殺し屋たちの全貌をまとめた大型企画展、「世紀の殺し屋展」
その展覧会には現殺連会長で有月憬の兄である麻樹栖が訪れようとしています。
・麻樹の暗殺を企てるスラー一派
・スラー一派を止めようとする坂本商店
・スラー一派を殺そうとするORDER
それぞれの思惑が入り乱れる世紀の殺し屋展がついに開幕しました。
スラー一派は、JCC編入試験でスカウトしてきた勢羽真冬と虎丸尚の体内に死んだときに起爆する爆弾を仕掛け、二人を麻樹の近くにいるORDERにころさせることで麻樹とORDERにダメージを与えようとしています。
シンはスラーの狙いを真冬に伝えますが、真冬は何としてでもORDERを一人倒して、ORDERになろうとしており、シンのいうことには耳を傾けません。
シンと真冬は激しい追いかけっこを始めますが、エレベーターに入った際、大佛に見つかってしまい、激しいバトルが始まります。
シンが吹っ飛ばされている間に、真冬は大佛とジオラマコーナーで激しい戦闘を繰り広げます。
かなり対策をしていた真冬でしたが、さすがはORDERというべきか、大佛にコテンパンにやられてしまい、絶体絶命の状況のところ真冬の兄貴の勢羽夏生が助けに来てくれました。
大佛は夏生の透明スーツにビビってしまい、その隙に夏生たちは大佛から逃げることに成功します。
夏生は手術をして真冬の爆弾を体内から取り出し安心しますが、取り出した爆弾は有月が静止しないよう設定しており、シンは身を挺して爆弾を外に放りだしますが、尾久旅新国立美術館はパニックに陥ります。
シンは何とか無事でしたが、シン、勢羽夏生、真冬、加耳は殺連護衛分遣隊隊長の鮫島に捕らえられてしまいました。
一方の虎丸は、殺連から「生死問わず、昇進の報酬あり」で指名手配されてしまい、殺連員に捕獲されそうになっていたところ、元推しの坂本が助けてくれました。
虎丸と虎丸の元推し坂本の邂逅
坂本は虎丸と再会し、自分推しの奴だと思い出し少しゾッとしています。
この回想で虎丸は坂本キーホルダーをつけていますが、現在はデブの坂本から担降りし、イケメン有月に推し変しているため今はスラーキーホルダーに付け替えています。
「なんでこいつらに襲われてたんだ?」
と坂本が聞くと、虎丸は目をウルウルさせながら
「わかんない。みんなが何のために戦ってるのか。スラー様が何したいのか。」
と自分でも訳が分からない旨を伝えます。
虎丸のこれまでの動向を簡単に説明すると、JCC編入試験で楽にリモートでスカウトされ、JCC編入試験直後に真冬とともにスラー一派のアジトに連行され、そこでイケメンスラーにぞっこん状態となり、わけもわからずスラーの言いなりになっている、といったようになっています。
坂本目線からすると、虎丸は普通にJCCに通っているもんだと思っているため、スラーとつながっていることに驚いています。
虎丸は
「今頃JCCに行ってみんなで授業受けて遊んだりデートしたり、そんなフツーの生活送ってるはずなのに。なんでこんなとこにいるんだっけ」
と本当にかわいそうな様子でうずくまってしまっています。
キレる坂本
とここへ新たな殺連員が、虎丸を捕らえにやってきます。
坂本は状況を理解し、虎丸を大きな体で守ろうとします。
そこで虎丸は自身の中に、死んだら起爆する爆弾が仕掛けられていることを伝えると坂本はブチギレます。
有月はJCC時代に、麻樹の言いなりだったこともあり元ORDERのキンダカを始末しようとしたり、坂本の同期の赤尾リオンを殺したり、現在では殺し屋殺しをはじめ、人の娘を引き合いにまで出すような極悪人になってしまっています。
そして今回は幼気な少女の体内に爆弾を仕込んだと聞き、坂本は有月の闇落ちっぷりに激怒しています。
あなたはもう過去の推しなの…
坂本は虎丸にこの場から逃げようと提案し
「大丈夫だ。俺から離れるな。」
とイケメン主人公が言いそうなセリフをかまします。
面食いミーハーにわかオタクの虎丸は、デブの発言にしらけます。
虎丸が坂本の推しになった経緯は、小さいころにスリムだった坂本に助けられたことがきっかけでしたが、現在の坂本には昔の面影を感じないため興味がそがれてしまっています。
ただリードしてくれる坂本に従い、二人は殺連員から逃げるためにともに行動します。
まるで親子
とりあえず二人は目立つ制服を隠すため、ミュージアムショップでTシャツを買いに行きます。
「THE ASSASIN OF THE CENTURY EXHIBITION」と「殺」の文字が書かれた、世紀の殺し屋展限定と思われるTシャツを二枚購入し、仲良くペアルックにします。
一般の客からは仲いい親子に見られてしまい、虎丸は恥ずかしがりますが、恥ずかしがっているところがより一層娘感を増幅させます。
さらに幻滅する虎丸
そして坂本はレジで支払いをしますが、使っている財布は小学生が使うようなマジックテープの財布だと判明し虎丸はさらに幻滅します。
ちなみにこの財布にウサギのマークがプリントされていますが、このウサギは「シュガーちゃん」だと思われます。
シュガーちゃんとは原作第7話で登場した遊園地、「東京シュガーパーク」のマスコットキャラのことです。
坂本の娘の花はこのシュガーちゃんが大好きで、ランドセルはシュガーちゃんが刺繍された限定販売のランドセル「シュガーちゃんランドセル」を欲しがっており、原作第16話では、坂本は命がけでこのランドセルの争奪戦に参戦していました。
遊園地に行った時に買ったのか、その財布を使用しているのは非常にほほえましいです。
無双する坂本
会計を済ませると急にバトルが始まります。
レジのスタッフは殺連員で、坂本に向けて発砲します。
世紀の殺し屋展開催中の館内のスタッフは、全員殺連員か殺連所属事後処理部隊のフローターで構成されているため、この店員も殺連員でした。
坂本は男子なら一度は買ったことがあるであろう、お土産品の剣のキーホルダーを取り腕にぶっさしてハンドガンを奪いそいつでブロックしながら、残りのやつらを殺さない程度に痛めつけます。
坂本太郎VSニンニンマン
坂本親子は日本の殺し屋エリアに行くと、今度は鎖鎌で奇襲を食らいます。
襲ってきた殺連の殺し屋の正体は、忍者殺し屋ニンニンマンというやられるフラグ全開の名前の殺し屋でした。
坂本は忍者コーナーの音声ガイドの機器を取り出し、鎖鎌もどきとして使用します。
なめられたと思ったニンニンマンですが、時すでに遅くイヤホン部分で大打撃を食らってしまいます。
続けざまに坂本は、先ほどのお土産コーナーでTシャツとともに購入した折り紙を取り出し、高速で手裏剣を作ります。
刀で切りかかるニンニンマンに対し、坂本は手裏剣もどきで対抗し刀をぶった切ります。
坂本は忍者もどきの武器で、本物の忍者を倒すという、ニンニンマンのプライドをズタボロに砕く戦闘スタイルで見事勝利を収めました。
名言:「自分推しになれ」
そして坂本は
「推し活は悪いことじゃない。人はみんな誰かを推して生きている。ただその気持ちをほんの少し自分にも向けられたらもっといい。自分推しになれ。」
と安西先生ばりの名言を残します。
非常に素晴らしい名言に私は深く感動いたしました。
ジョン・ペイチー作「殺しの神」
坂本は残りの殺連員をぼっこぼこにしたのち、まるで殺しの神ように見えてしまっています。
後ろの作品は「殺しの神」というタイトルのジョン・ペイチーの作品でした。
ジョン・ペイチーとは画家兼殺し屋で、殺した少女の血と涙と髄液を混ぜて絵の具にする変態のことです。
殺連史上最強のスナイパーで、ORDERの一人である上終が長距離狙撃ギネス記録に認定されたきっかけとなった殺し屋です。
代表作は「ある殺し屋の最期」で生前最後に描いていた絵で、キャンバスに銃弾の穴があることから死ぬ瞬間が絵に記録されているということで、奇跡の遺作と呼ばれています。
この「ある殺し屋の最期」も世紀の殺し屋展に展示されています。
詳しくは137話をご覧ください。
虎丸、ついに「出戻り」
まさに「殺しの神」ともいえるような坂本を前に、虎丸はスラー推しから坂本に再推し変、通称「出戻り」をしました。
痩せ本になったときに推しに戻るのかと予想していましたが、何と虎丸は推すべきなのは外見ではなく内面だと考えが変わりました。
こうして虎丸は、面食いミーハーにわかオタクからミーハーにわかオタクへとグレードアップしました。
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