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今回は7月8日に発売された週刊少年ジャンプ32号に掲載された「SAKAMOTO DAYS」の173話「逃避行」について振り返っていきます。
重要なポイントに絞って解説したり感想を述べたりしていきます。
本記事は「SAKAMOTO DAYS」の最新173話までのネタバレを含むため、未読の方はご注意ください。
また、記事に使用する画像は「SAKAMOTO DAYS」の画像を引用しています。万が一問題がありましたら、お手数おかけしますが、お問い合わせフォームより権利者様からご連絡いただけると幸いです。
(©鈴木祐斗・集英社/「SAKAMOTO DAYS」)
前回までの話
世紀の殺し屋展編が幕を閉じたのち、死亡者やリストラが出てしまったORDERは、海外出張に行っていた沖さんがギャンブラーのトーレスとミュージシャンの七夕を新たに仲間に加えました。
一方の坂本商店の方は坂本が抹殺対象になってしまったため、家族を巻き込まないためにどうしようか迷っていましたが、最終的に坂本は殺連を乗っ取って坂本商店を全国チェーン展開するという、ビッグな目標に向かって突き進むこととなりました。
そしてスラー一派の方は、殺連の保有する武器製造工場で大規模テロを発生させ、篁スラーがやたらめったらころしまくっていました。
そんな見た目はイケメン中身はジジイの多重人格有月を、赤尾リオンの人格がなだめてくれたところで前回は終了となりました。
キンダカの今
キンダカがぶっ倒れていることからわかるように、今回の話は過去編、つまり原作第119話で有月が裏切者だとバれて逃亡し、そんな有月をリオンが追いかけているところから始まっています。
当時の状況を振り返ると天羽藍&このみちゃん親子を護衛する任務の際、ポイズンブレンダー小林との戦闘にて「運動量と比例して血液中に循環しやすくなる毒」の攻撃を食らってしまい、キンダカと有月の解毒がまだ済んでいない状況となっていました。
そこで有月は小林のポケットから解毒薬をなんとか見つけたのち自身の役目を果たそうと、キンダカの分の解毒薬を落下させ消失させようとしたところ、心優しいスピードスターキンダカがなんとか解毒薬を拾い上げたことで結局キンダカは毒が全身に回ってしまいぶっ倒れてしまいました。
ちなみに有月とリオンからするとキンダカは即死してしまったと思ったのでしょうが、実際はまだ亡くなってはおらず未だに昏睡状態となっています。
正直医者は回復の見込みはないと判断していますが南雲が有月とリオン失踪の重要参考人として殺連に無理言って人工呼吸器で延命している状態となっています。
ただ南雲はご存知の通りORDERをクビになっており、ORDERを共に立ち上げた四ツ村さんもすでにクビになっているためキンダカを生かしたいと思う人間が殺連にいないです。
よってキンダカはいつ亡くなってもおかしくありません。
ただキンダカはこのままくたばるようなたまではないと考えられるため個人的にはそろそろ復活すると予想しています。
有月のメンタルは限界
過去編の有月はまだ誰の人格も入っていないため
「殺しは減らすに越したことはない」
と述べておりキンダカのことも始末したくはありませんでした。
ただ人の心とかない麻樹のパワハラにより、自分の気持ちに反しながらも仕方なくころすしかなかったためもう泣いちゃってます。かわいそうに。
具体的には「もし失敗したらアルカマルの人間を一人殺す」と言われており、当時13歳で麻樹に唾を吐くなどナマをこいていた楽を人質に取っていました。
アルカマルについて改めて解説すると、アルカマルは表向きは殺連直属の児童養護施設でその実態はORDERを無理やり養成する機関となっており、現在は何者かによって全焼され廃校となっています。
そのためアルカマルには生まれた時から自分の人生を生きることは許されない、マージでかわいそうな子供たちが集まっていたということです。
そしてそのアルカマルを仕切っていたのが現殺連会長の麻樹栖でとにかくやりたい放題していたようです。
ちなみに麻樹は有月のことを「弟」と言っていますが名字が違いますし、有月は孤児だといえるため麻樹が兄貴面して弟認定しているのだといえます。
麻樹はこんだけ有月につらいことを押し付けておきながら「お前のことを思ってる」的な雰囲気を醸し出してるのが、極めて悪質です。
ブラコンブラザーズの勢羽兄弟からしたら考えられないことです。
リオンの優しさが心にしみわたる
そして有月とリオンは追手として来ていた殺連員たちに見つかってしまい有月はもう完全にあきらめムードでしたが、リオンが銃でズドバーンといっちゃってしまい二人の逃亡劇がスタートしました。
リオンが助けた理由は故郷に守りたい家族がいてわかりみが深いからと有月が悪人に見えないからでした。
家族というのは昌のことを指していると思われます。
そして有月はリオンの「悪人だとは思えない」という言葉に目をウッルウルさせながら喜びます。
原作第166話にて有月は
「僕は善人にも悪人にもなり切れないから居場所がない」
という旨の発言をしており自分のことをいいやつだと思えなかった有月が他の人からまっとうな奴だと認識され、相当嬉しかったのだと読み取れます。
有月とリオンの行動の詳細
そして二人の逃避行編が幕を開け、二人は
「有月の家族、つまりアルカマルのメンバーを解放する」
という方向性で行動することとなりました。
これまでリオンと有月が何をしていたのかわかりませんでしたが、二人はアルカマルメンバーの解放に動いていたということが今回の話で明らかになりました。
そして二人はなんかいい感じの雰囲気で仲良く逃避行を続けていました。
ちなみにこのコマでJCCのまずい学食の話題が出ていましたが、JCCの学食の定番メニューに1食500円のJCC丼というものがあります。
JCC丼は玄米、レーション、野菜くずが材料として使われており、大変ゲロまずだと評判です。
また坂本はJCCを卒業してからもレーションしか食べていなかったとシンの口から語られています。
有月によると「殺し屋はストレスの影響で味音痴になる」とのことで、そのため普段から殺し屋はゲロまずの料理を食べてもなんともないのだといえます。
坂本やシンが葵さんの料理を初めて口にしたとき涙を流すほど感動していたのは、殺し屋として普段からまずいものを食いまくっていたことに気づいたからだといえます。
とそんなこんなで二人は仲良く逃亡生活を続けており前回リオン人格が「憬」と呼んでいたことや
仲良さげな表情を見るに二人は親密な関係になったのだと予想されます。
麻樹は有月のすべてを奪う
ただ結果は皆さんもわかる通りリオンは殺されました。
原作第162話にて麻樹がリオン人格を見て、
「あのとき確かに貴様は死んだはず」
というセリフから麻樹がリオンの死に関わっているのは確実ですがどういったシチュエーションでリオンが殺されたのかはこれから明かされるでしょう。
もしリオンが麻樹に殺されたのだとすると有月は仲良くなった大切なリオンを奪われたことになるため麻樹を恨む気持ちはよくわかります。
多忙
最後に野暮な感想を述べます。
今回173話のキャラの線画が普段と比べてかなりパッキパキになっていると感じました。
この勢いのあるパッキパキの線画は、荒々しい感じにはなってしまいますが時短できるというメリットがあり最近の呪術廻戦でもパッキパキな線画が確認されます。
これは恐らくただでさえ多忙な週刊連載に加え、サカモトデイズのアニメが1月クールから始まるためそのアニメの仕事が入り原稿に割ける時間が少なくなっていると示唆されます。
漫画家、特に週刊連載の漫画家は寿命を差し出さないといけないほど過酷なため、せめて単行本は買いましょう。
というわけで個人的な感想でした。
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