今回は4月22日に発売された週刊少年ジャンプ21号に掲載された「SAKAMOTO DAYS」の163話「厄」について振り返っていきます。
重要なポイントに絞って解説したり感想を述べたりしていきます。
本記事は「SAKAMOTO DAYS」の最新163話までのネタバレを含むため、未読の方はご注意ください。
また、記事に使用する画像は「SAKAMOTO DAYS」の画像を引用しています。万が一問題がありましたら、お手数おかけしますが、お問い合わせフォームより権利者様からご連絡いただけると幸いです。
(©鈴木祐斗・集英社/「SAKAMOTO DAYS」)
目次
前回までの話
9月18日から3日間開催される実在する名だたる殺し屋たちの全貌をまとめた大型企画展、「世紀の殺し屋展」
その展覧会には現殺連会長で有月憬の兄である麻樹栖が訪れようとしています。
・麻樹の暗殺を企てるスラー一派
・スラー一派を止めようとする坂本商店
・スラー一派を殺そうとするORDER
それぞれの思惑が入り乱れる世紀の殺し屋展がついに開幕しました。
これまでの流れを簡単に整理すると
①JCC編入試験後に鹿島が虎丸と真冬の体内に爆弾を仕掛ける
②加耳、坂本、シン、周の4人で世紀の殺し屋展へ向かう
③ウータンからの電話で坂本は別行動
④虎丸と真冬の発見
⑤シンVS真冬
⑥麻樹到着
⑦真冬VS大佛
⑧殺されそうだった真冬をブラコン夏生が助けて真冬の爆弾解除
⑨真冬から取り出した爆弾がスラーの手ほどきにより制止せず
シンが何とか外に放り出すが爆発により館内はパニックになる
⑩鮫島登場&シン、夏生、真冬、加耳の捕縛
⑪指名手配された虎丸を坂本がパパ活して助ける
⑫スラー一派ご来館
⑬南雲VS楽
⑭有月VS南雲
⑮シンVSハルマ
⑯神々廻&周VS熊埜御&キャロライナ・リーパー
⑰大佛光臨
⑱坂本、南雲、有月(リオン)合流
といったようになっています。
そして有月の中に眠るリオン人格が出てきて、JCC仲良し3人組が蘇ったところ、あの爺さんが登場したところで前回は終了となりました。
スラー側のスパイ
まずはこいつらです。
このトイレで話している4人ですが、どうやらこの4名は殺連員のふりをして世紀の殺し屋展に潜り込んでいたスラー陣営側のスパイのようでした。
こいつらは原作第141話の世紀の殺し屋展が開幕した直後に、警備を担当していたことが確認されています。
なのでただのモブだと思われましたが、そこそこに役割が与えられたモブだということが判明しました。
そしてこいつらはここで誰もいないと思って自分たちがスパイだとわかってしまうような会話をしていたところ、大の方から何かブツブツと聞こえてきたためこのスパイらは自分らの素性がバレることを恐れ、銃でドアを破って覗きをします。
ここで思ったこととしては、こいつはデリカシーがなさすぎるということです。
大の方に人がいるということは普通に考えて大便中の可能性が高いと思われます。
しかもブツブツと小さな声が聞こえてきたということは、しぶといブツとの格闘中であるという予想もつきます。
にもかかわらず平然と銃弾をぶっぱなし覗きにかかる行為は、人間のやる所業とは思えません。
篁の軽いウォーミングアップ
とここで壁の穴からとんでもない握力でこいつは掴まれてしまい、そしてトイレの壁ごと首をちょん切られトイレから出てきたのは篁さんでした。
世紀の殺し屋展に警備に来ていたORDER4人は、篁さんで確定しました。
そして残りの3人のうち2人の首をかっきり、残る一人に対しては戦意喪失させるという最強っぷりをさっそく見せてくれたおじいちゃんでした。
武器の日本刀を構えるところが、スラー一派による殺連関東支部壊滅の際にもみせていましたが、ジジイのカッコよさを感じさせます。
有月の発言によると、篁さんは強さ以外がすべて謎に包まれており、いつからORDERにいるのか、殺連にとってどういう存在なのか、何を考えているのか、そして何をしゃべっているのかもわからず、サンタみたいに人の念が作り出した空想上の人物とさえ思ってしまうほど、篁さんについては謎な部分が多いですが、今回のこのトイレの場面で「ジャー」と水を流す音がしていたことから、排泄活動を行ったと考えられるため人間である可能性が浮上してきました。
篁さんについてほんの少しだけ理解が進んだので、私は嬉しいです。
リオン人格のままでいるべきか論争
そして場面は坂本たちへ移り、坂本の「ずっと赤尾の人格のままでいろ」という意見に対し南雲も多重人格は人格統合によって解決することがあるという理由で、結構肯定的です。
多重人格の治療法として、無理やり人格を統合させようとするのではなくそれぞれの人格で平穏に暮らさせることで自然と人格交代が起こらなくなるような方法もあるらしいので、無理やりリオン人格をぶちのめすよりもそのままリオンが有月の体の主導権を握り続けようとすれば、有月の人格が出てこなくなって多重人格の病自体は解決することができるということになります。
ただこれをやってしまうと、有月は体だけリオンに明け渡し精神のみ登場しなくなるということになってしまいます。
それに気づいたリオンは、有月の体を乗っ取ってしまう罪悪感があるため断固拒否です。
坂本の言い分
坂本の言い分としては、有月はすでにいろんな人間を殺しまくっているため、有月人格に戻れば確実に殺されてしまうことや、「殺さないこと」という家訓があることなどが挙げられます。
また原作第53話で有月に
「娘がいるそうだね」
と愛娘の花ちゃんを引き合いに出されることもあったため、正直有月の人格はもうええてという気持ちもあるとも考えられます。
リオンの言い分
一方のリオンの言い分としては、やはりこのままのっとってしまうと有月に申し訳ない気持ちがあるのだと思います。
坂本や南雲が簡単に「リオンのままでいろ」と言えるのは、当事者ではないからで当事者のリオンからするといざ実際その人の人格を乗っ取れと言われれば、申し訳なさを感じずにはいられないと思います。
なぜなら考え方によっては、その人の人格を奪うことはその人を殺すことであると言っても過言ではないからです。
さらに加えて過去編でリオンと有月は会話をし、有月は根っからの悪人ではないと感じている節もあり有月とリオンがともに逃亡してからもいろいろとあったと推測できるため、リオン人格のままでいることに抵抗があるのだと思われます。
ただリオンはまた南雲や坂本たちと行動したい気持ちや他にも愛する姪っ子の昌と交流したい気持ちなど、此の世への未練もたくさんあると思うので結構まんざらでもない気持ちを見せます。
ただ罪悪感もあり、何が正解なのかわからないと思うためどうすればいいんですかね?
指名手配
とここで緊急殺連放送が入り、有月はもちろん坂本とさらに南雲まで共謀罪で抹殺対象になってしまいました。
坂本含め坂本商店はこれまで、よくいえば独立部隊として悪く言えばなんかふわふわした集団として
活動していましたが、この放送が坂本が殺連と敵対する引き金になってしまいました。
南雲与一、ORDER剥奪
そして南雲の方はまずフルネームが公開され下の名前は「与市」でした。
個人的にはフルネームが公開されたことに驚きを感じ、また南雲のフルネームが公開されたということは神々廻や大佛、篁さんなどの他のORDERメンバーにも、下の名前が公開される可能性があるということなのでだいぶ気になるところです。
そして元ORDERとなっていることから、与市はたった1日にしてORDERの座を剥奪されてしまいました。
映画監督の京も、最初はORDERでしたが追放されたため与市は京に続く元ORDERとなってしまいました。
粘着質な麻樹
そしてこの仕業は、殺連会長の麻樹によって行われました。
前回坂本に重量級跳び膝蹴りをくらいぴくついていましたが、もう完全に頭に来ていたのかORDERの南雲もろとも抹殺対象にしてしまいました。
正直この決断の速さは、上に立つ人間にとって必要なものだと思うのでリスペクトです。
そして麻樹のこの恐ろしい表情や前回のやられっぷり、強者のにやけなどまるで多重人格のような麻樹の表情に我々は面白みを感じます。
人格交代
そして有月はリオン人格からもとの人格に戻りました。
先ほどリオンが「もうあんま時間ねえ」と言いながら、手をプルプルさせていたことからあくまで主人格は有月で有月が外傷を負ったときにリオンが登場し、時間がたって有月が回復したらまた戻る的な仕組みなのかもしれません。
ただリオン人格と有月が会話しているシーンも見受けられるため、有月が好きな時にリオンを呼び出せる可能性もあり人格交代メカニズムはいろいろと考えられます。
篁登場
そんなこんなで篁さんが登場し、激ピンチです。
一応篁さんはちゃんと仕事をします。
そのためスラー一派のリーダーで、今回の元凶である有月は確実に襲うとは思っていましたが、今回で坂本と与市が殺連から追われる身になったため坂本と与市も襲われてもおかしくない状況となってしまいました。
とりあえず逃げてください。
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