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今回は7月16日に発売された週刊少年ジャンプ33号に掲載された「SAKAMOTO DAYS」の174話「ある腕の立つ殺し屋」について振り返っていきます。
重要なポイントに絞って解説したり感想を述べたりしていきます。
本記事は「SAKAMOTO DAYS」の最新174話までのネタバレを含むため、未読の方はご注意ください。
また、記事に使用する画像は「SAKAMOTO DAYS」の画像を引用しています。万が一問題がありましたら、お手数おかけしますが、お問い合わせフォームより権利者様からご連絡いただけると幸いです。
(©鈴木祐斗・集英社/「SAKAMOTO DAYS」)
前回までの話
世紀の殺し屋展編が幕を閉じたのち、死亡者やリストラが出てしまったORDERは、海外出張に行っていた沖さんがギャンブラーのトーレスとミュージシャンの七夕を新たに仲間に加えました。
一方の坂本商店の方は坂本が抹殺対象になってしまったため、家族を巻き込まないためにどうしようか迷っていましたが、最終的に坂本は殺連を乗っ取って坂本商店を全国チェーン展開するという、ビッグな目標に向かって突き進むこととなりました。
そしてスラー一派の方は、殺連の保有する武器製造工場で大規模テロを発生させ、篁スラーがやたらめったらころしまくっていましたが、赤尾リオン人格が何とか止めてくださいました。
そしてそのまま過去編で描かれなかった、有月とリオンが行方をくらました後の話が描かれています。
最初は裏切った有月をリオンがとっちめようとしていましたが、有月の「家族を救いたい」という気持ちにあてられリオンは有月の家族であるアルカマルのメンバーの解放に協力することになっていました。
二人の生活
開幕直後に誰かがぶっころされてスタートという映画っぽい構図で始まりましたが、これはリオンが殺しの仕事でターゲットを殺したようです。
リオンは生計を立てるためにひっそりとフリーランスの殺し屋として働いていました。
リオンは姪っ子の昌同様、殺しまでのルート「殺道」がみえる能力があるため瞬殺可能です。
そんな類まれなる殺しのセンスを買われ仕事仲間にもその実力を認められています。
そしてリオンと有月は廃墟の道の駅を住まいにしておりアルカマルメンバーの解放のため、バレないようひっそりと暮らしていたようでした。
ここのコマに「逃避行を初めて1年」とあり、原作第119話のコマに「坂本と南雲がORDERに加わって1年」とあるためリオンが殺されたであろう日が近づいていることがわかります。
展開がスムーズであると感じます。
痴話喧嘩
そしてここから痴話喧嘩タイムに入ります。
まず有月がリオンの手についた血を見て驚いている様子から、リオンは殺しの仕事をしていることを有月に伝えていなかったのだとわかります。
殺しの場合は死傷者と殺害者が生じるためどうしても「誰かが誰かに殺された」という記録が残ってしまい、最悪の場合特定されてしまう可能性があり有月はそれを危惧しているというのもありますが、何よりこの時の有月はまだ善人で「殺しは悪である」という認識もあるためリオンが殺してお金を稼ぐことに抵抗があります。
ただバイトしてちまちま貯めるなんてわけにもいかず、甘っちょろいことを言いやがる有月に対しリオンは感情的になってしまいます。
アルカマルは殺連のもとに監視されておりしかも20名以上の手練れが常駐しているため、武器を購入するにしても協力者を募るにしてもお金は必要だということを半ギレで伝えます。
ちなみに「money talks」は直訳すると「お金がものをいう」、つまり世の中金なのだよという意味の英語のことわざです。
リオン、デレる
さらにリオンはついうっかり
「あーあせめてあいつらがいりゃ話は変わんだけどな」
とこの場にいない南雲と坂本のことを出しどうしようもないタラレバを言っちゃいます。
これはいかんです。
すぐにガキっぽいこと言っちゃったと反省はしてはいますがこの描写からリオンは喧嘩をすると、
言いたくないこと、言っちゃいけないことなども言葉にしてしまう性格だと読み取れます。
そんなリオンに対し有月は
「君に死んでほしくない、そして誰も殺さないでほしい」
と感情的にならず自分の思いを伝えるという素晴らしい対応を見せリオンはデレます。ごちそうさまです。
有月とリオンの考え
有月は「誰かを殺して幸せになっても辛いだけ」という意見に対し、リオンは原作第118話で「大切な存在を守るためなら自分の心を殺すのも厭わない」と言っているように、「誰かを殺してでも大切なものを守りたい」という考えを持っているとわかります。
言い換えると、有月は「全員の命が大切だと思っているから殺しはとにかくダメ」でリオンは「自分にとって大切な人の命を守るためなら殺す」という考えで、一見有月の方が正義っぽくはありますが現実的な考えはリオンの方であり、二人の性格が表れている考えだと思いますがどちらの考えも否定されるべきものではありません。
麻樹、動く
そして否定されるべき人間の麻樹の方へと場面は移ります。
まずここで有月とリオンが逃げているのが東北地方であると判明しました。
有月とリオンの場所が割れたのはリオンが殺しを行ったときに特定されたからだといえます。
こうしてマージでやな感じな麻樹がついに動きます。
リオンは有月の考えがしっかりと効いており、リオンは大手企業のご令嬢護衛任務を最後にとりあえずこの仕事はやめようと決意しています。
一方の有月も、安全な場所からきれいごとを言っているだけの自分に罪悪感を感じていたところ居場所が割れ麻樹に見つかってしまいます。
麻樹の命令、非人道的
そして麻樹はアルカマルの仲間の解放を条件に最後の任務として「ある腕の立つ殺し屋の抹殺」を命じます。
「ある腕の立つ殺し屋」とはみなさんお察しの通り、赤尾リオンのことで麻樹は有月自身にリオンを殺させようとしています。
ガチで極悪非道鬼畜人の心とかないやつです。
有月は麻樹のいうことにはもちろん従いたくはないですが、リオンにばかり手を汚させる自分に罪悪感を感じているため、この任務を請け負うことにしてしまいました。
そうこれが有月の絶望の始まりですね。
原作第90話にて京の口から「赤尾リオンはスラーによって殺された」や、原作第120話にて有月自身の口から「赤尾リオンは僕が殺した」と言っていることからも、認めたくはありませんが有月がリオンを殺してしまったということはもう確実です。
リオンがこれで最後にしようと決意した矢先、最後の最後で有月がリオンを殺してしまうという最悪のラストとなったため、有月が二重人格になってしまうほどショックを受けてしまうのはもうしょうがないです。
麻樹の恐ろしさを痛感
具体的にどういうシチュエーションで有月がリオンを殺すのかはまだ予想は尽きませんが、有月が誰かわからず攻撃したらそれがリオンだった的な感じだと予想します。
麻樹はリオンの死に関与しているだけでなくサツ連会長の座につくために、天羽宗一前会長を暗殺した疑いがありさらにその濡れ衣を天羽宗一会長の直属の部下である四ツ村さんに着せ四ツ村さんの幸せな日常をぶっ壊したと思われます。
麻樹の恐ろしさを感じます。
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